世界規模の大会で100m走の決勝を観戦していますと、黒人選手で大半が占められている事がわかります。全員が黒人選手という事も珍しくありません。

つまり、100m走という競技は、黒人選手の独壇場であることがわかります。事実、100m 9秒台の記録保持者の大半が黒人選手です。

そんな中、少数ではありますが、100m 9秒台の記録を持つ黒人以外の選手がいます。

本記事では、9秒台を記録した黒人以外の選手に焦点を絞り、彼らの記録をランキング形式で紹介していこうと思います。

(ライター: アール)

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100m9秒台を記録した黒人以外の選手は何人いるのか?

IAAF(国際陸上競技連盟)の公式記録として、100m 9秒台の記録を持つ選手は全員で134人います(2018年6月28日時点で)。

この134人の中で、黒人以外の選手は、
わずか7人です!

これは、134人の中のわずか5%に過ぎません。つまり、95%が黒人選手で占められています。

何故、黒人選手がこんなにも強いのか?その理由は別記事でまとめていますので、お時間のある方はそちらの記事もあわせてどうぞ。
【100m】なぜ黒人選手が速いのか?なぜジャマイカ選手が圧倒的に強いのか?

それでは、ランキング形式で紹介していきますが、この情報は2017年9月28日時点のものとなります。

第7位: 桐生祥秀 9秒98


国籍 日本
生年月日 1995年12月15日
身長 176cm
体重 70kg


第7位は、2017年9月9日、9秒98という、日本人初の9秒台を達成した桐生祥秀選手です。17年ぶりに日本記録を更新したのですが、その前には追い風(3.3m)参考記録として、9秒87をマークしたこともあります。
世界順位は106位となります。

さて、次は6位ではなく、同じ記録のため第4位が3人となります。まず一人目の第4位は?

第4位: アダム・ジェミリ 9秒97


国籍 イギリス
生年月日 1993年10月6日
身長 180cm
体重 78kg


第4位一人目は、2015年6月7日に9秒97を記録したアダム・ジェミリ選手です。彼は元々サッカー選手だったのですが、2012年に完全に陸上一本に切り替えてここまで来ました。
世界順位は98位です。

第4位: ラミル・グリエフ 9秒97


国籍 トルコ
生年月日 1990年5月29日
身長 187cm
体重 73kg


同じく第4位は、2017年7月6日に9秒97を記録したラミル・グリエフ選手です。そこそこ長いキャリアですが、27歳で迎えた2017年7月、ついに10秒台の壁を破ることができました。

第4位: 謝震業(シャ・シンギョウ) 9秒97


国籍 中国
生年月日 1993年8月17日
身長 185cm
体重 80kg


第4位3人目は、2018年6月19日に9秒97を記録したシャ・シンギョウ選手です。これまでに追い風4.1mの参考記録としてですが9秒91という記録を持っていました。この記録を達成した時、シャ選手は中国記録を塗り替えたのですが、その記録はわずか数日でさらに塗り替えられてしまいました。200mでは20秒16という中国記録を持っています。

第3位: パトリック・ジョンソン 9秒93


国籍 オーストラリア
生年月日 1972年9月26日
身長 177cm
体重 73kg


第3位は、2003年5月5日に9秒93を記録したパトリック・ジョンソン選手です。彼は、黒人以外で9秒台を初めて達成した選手です。また、追い風(3.6m)参考で9秒88という記録も持っています。第3位までは0.1秒刻みでしたが、一気にタイムを0.4秒縮めての第2位です。
しかし、世界順位は56位となります。
※なお写真は記録を達成した2003年のものですのでだいぶ古いです。

第2位: クリストフ・ルメートル 9秒92


国籍 フランス
生年月日 1990年6月11日
身長 189cm
体重 74kg


第2位は、2011年7月29日に9秒92を記録したクリストフ・ルメートル選手です。2010年に初めて10秒の壁を突破してから9秒台を連発。2010年、2011年の間に、9秒98、9秒97、9秒95、9秒92と次々に自己記録を更新しています。そして、イケメンですね。

また、ルメートル選手は、インタビューで「ドラゴンボールをよく見ていた事」「NARUTOが好き」「ファイナルファンタジーシリーズを全てプレーしている」といった日本人にはちょっと嬉しい発言もしています。
世界順位は47位となります。

第1位: 蘇炳添(スー・ビンチャン) 9秒91


国籍 中国
生年月日 1989年8月29日
身長 172cm
体重 65kg


栄えある第1位は、スー・ビンチャン選手です。スー選手は、2018年6月22日、追い風0.2mの条件下で9秒91を記録しました。これまで持っていた自身の9.99秒という記録を一気に0.8秒更新して、黒人選手以外での記録を見事塗り替えました!
なお、黒人以外では1位ですが、世界順位では36位となります。

まとめ

それでは、最後に記録を以下に見やすくまとめました。

タイム 名前 所属 世界順位
1 9秒91 蘇炳添 中国 36位
2 9秒92 クリストフ・
ルメートル
フランス 47位
3 9秒93 パトリック・
ジョンソン
オーストラリア 56位
4 9秒97 ラミル・
グリエフ
トルコ 98位
4 9秒97 アダム・
ジェミリ
イギリス 98位
4 9秒97 謝震業 中国 98位
7 9秒98 桐生祥秀 日本 106位

日本では、つい先日2017年に、桐生祥秀選手が日本人初の9秒台を達成して話題となりました。しかし、それ以前に9秒台を達成していた黒人以外の選手が5人もいたのですね。

その後、2018年に、中国のシャ選手が新たに9秒台に仲間入り、さらに同じく中国のスー選手は黒人選手以外の第1位記録を更新しました。

ですが、日本も負けてはいません、桐生選手に続く9秒台を記録する可能性を秘めた選手が少なくありません。近い将来もしかしたら、このランキングが日本人で占められる事になるかもしれませんね。

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