一言で『自動車』と言っても、普通の市販車もあれば、F1のようなレースマシンもありますよね。
自動車メーカーが生産した市販車の中で、一番早いクルマは何か?その答えは当ブログの別記事で紹介しています。
⇒世界最速・日本最速の自動車ランキング!【市販車&最高速編】
また一方で、自動車というものが『車輪が付いていて地面を走るもの』と定義して、お金をかけて好きなように『とにかく速い自動車』を作ったとしたら、果たしてどんなクルマが、どれくらいの記録を達成できるのでしょうか?
実際にそのような自動車が作られ、ものすごい速度を記録しています。
さて、一体どのような自動車なのでしょうか?
(ライター: アール)
世界最速の自動車は何か?
これまでに世界最速を記録したのは、イギリスで設計・製作されたスラストSSC(Thrust SSC)とよばれる自動車です。
以下のページでスペックを確認できます。
⇒スラストSSCのスペック
スラストSSCは、全長14.58m、全幅3.34m、重量10トン。ロールス・ロイス社製ジェットエンジンを2機搭載しており、これは、ジェット戦闘機のエンジンと同じです。
このジェットエンジンで、なんと110000馬力という信じられないパワーを発生させます。ちなみに、日本を代表するスポーツカー日産GTRの2017年モデルでも570馬力です。つまり、GTRの197倍のパワーです。GTR197台分...ほんとに恐ろしいパワーです!
また、ゴムでできた普通のタイヤでは、超高速のスピードに耐えられません。そのため、鍛造アルミニウム製という強度の高い車輪を採用しています。
一般的な乗用車に比べて、かなりのビッグサイズの上に、ジェットエンジンという事で、もはや、自動車と言って良いのかどうか...(笑)。
とはいえ、車輪で地面を走行するクルマに違いはありません。さて、このスラストSSCが達成した速度はどれくらいだったのでしょうか?
スラストSSCが達成した記録は?
スラストSSCは、1997年10月15日、アメリカのネバダ州にて、最速記録に挑みました。
ドライバーは、イギリス空軍の戦闘機パイロット、アンディ・グリーン。
そこで達成した記録は、なんと
時速1227.985キロ!!
マッハ1.016です!!
この日、スラストSSCは、音より速い速度で走った、初めての自動車となりました。
なお、この記録は、国際自動車連盟(FIA)が認定した公式記録です。
一般的な飛行機(旅客機)よりも速い速度で地面を走行したトラストSSCですが、実は、この記録を打ち破るべく新たなプロジェクトが立ち上がり、近々実施されるようです。
新たな記録を目指したプロジェクトとは?
スラストSSCの経験を活かして、新たにブラッドハウンドプロジェクト(The BLOODHOUND Project)がイギリスで立ち上がりました。すでに、新たな車両『ブラッドハウンドSSC』が製作され、試験走行も行われています。
スラストSSCからさらなる改良を加え、パワーも135000馬力程にアップ!(GTR237台分(^^;)
拳銃の弾丸よりも速い、時速1610キロ(時速1000マイル)を目指し、2018年にも記録走行が予定されているとのことです。
まとめ
だいぶ自動車のイメージとはかけ離れた感じはしますが、地面を走行するという事ですし、国際自動車連盟(FIA)お墨付きの記録です。なので、世界最速の自動車は『スラストSSC』という事で間違いないでしょう。
しかし、まさか音速を超えていたとは...。まさに、地球の陸上では、最速の乗り物と言っても良いかもしれませんね。
2018年、記録が更新される可能性が高そうですので、ブラッドハウンドプロジェクトの行方も注意して見守っていこうと思います!
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