今や一大ビッグバンドとなったL'Arc〜en〜Ciel(以下、ラルクとします)。デビュー以来、アニメとのタイアップや数々の主題歌を手がけ、現在も日本のロックシーンを牽引している大御所です。

有名な曲も多く、コピーバンドもたくさんいらっしゃいます。私は、バンドを組んで長いこと経ちますが、正直ラルクの曲のコピーは難しいです。

なぜ、そのように感じてしまうのか。その謎をちょっと紐解いていこうと思います。

(ライター:Taka)

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日本のバンド事情から見るラルクの曲の構成

日本のロックバンドの曲は、ボーカル、ギター、ベース、ドラムが主流です。

伝説のバンドとなっているBOOWYに端を発し、ボーカル、ギターを前面に押し出す手法が基本となっています。これは楽器を始めようといった時に、ギターからという風潮にあることが裏付けてくれます。

ベース、ドラムは軽視されがちで、バンドを組む時にこのパートが集まらないことが多いと思います。特にドラムはいくつものバンドを掛け持ちしているケースが多々見受けられます。

この流れの中、ラルクの曲はベース、ドラムが前面に出てくる構成になっている曲が多いです。そして、単調ではない工夫がされています。

ベースで言えばコード進行のみでなく、メロディラインを奏でることもあれば、ソロがあったりと様々な表情を表してきます。

ドラムに関しても、基本の8ビートはもちろん、16ビートを多用するという特徴を持ち、くわえて担当のYukihiroの手癖があいまって、手数の多い複雑なビートを刻むことになります。

ギターはここぞという時には、前面に出てきますが、メロディー中に関しては脇役に徹し「その音がなければ違和感が出る」という隠し味的なスパイスをかもし出しています。

最後のボーカルについて、ロックに必要な「ハイトーンボイス」の持ち主ではありません。しかし、あの独特のセクシーさ、そしてボリューム。実際にナマで見るとわかるのですが、あの華奢な、そして低い身長(ちょっと失礼ですが)のどこにこれだけのパワー備わっているんだというくらいです。

これら4人の個性が交わり、それまでは8ビートを主体とした真っ直ぐな曲が主体だった音楽シーンに、きれいなメロディラインと音楽としての全楽器演奏の融合をプラスし、壮大な物語のような楽曲を提供しています。

ラルクの曲が難しい原因

私がバンドを組んでいた初期にはベースとドラムがしっかりしていないと楽曲として成り立たない。ギターはそのスパイスでしかない。いうなれば、ベースとドラムはごはんと味噌汁。ボーカルがおかずでギターは漬物程度。と言われました。

しかし、どこのバンドでもギターが目立つように演出を行っていますし、曲もそのように仕向ける曲が多いです。だからこそギターは一生懸命練習するし、ライブで目立つパートのため、練習のしがいもあります。

ベースとドラムの練習はとても地味です。相当な根気が必要となります。ドラムで言うとメトロノームを延々同じペースで流し、それにあわせ一定のリズムを数十分ずっと叩くというようなものです。

しかし、ラルクの曲が上手くいくかどうかは、このベースとドラムの力量にかかってきます。
この初心者が陥りやすそうな、ボーカル・ギターが主体という考えを覆し、あくまでベースとドラムがしっかりしないといけないというのがコピーを難しくしている原因です。

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まとめ

ラルクのコピーは確かに難しいのですが、これができるようになると世界が広がります。

表舞台に立つベース、複雑なリズムに対応できるようになるドラム、要所を占めていくギター、世界観を作り出していくボーカル。
簡単な曲にはない修業ができ、バンドとして1歩成長できると思います。

ラルクはメジャー中のメジャーですので、ライブでやれば盛り上がること間違いなしですので、ぜひチャレンジしてください。

別記事で、ラルクの各楽器の演奏の特徴、難しさ等をまとめました。よろしければそちらも合わせてお読みいただけますと幸いです。
⇒ラルクのベースtetsuの特徴に関するまとめ
⇒ラルクのドラムYukihiroの特徴に関するまとめ
⇒ラルクのギターKenの特徴に関するまとめ

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