2017年ノーベル文学賞に、イギリス人作家カズオ・イシグロ氏が選ばれました。イシグロさんは、漢字で『石黒一雄』と書きます。元々日本国籍を持つ日本人でしたが、イギリスに帰化しています。

ノーベル賞に選ばれたこの機会に、イシグロさんの本を一冊手にしてみてはいかがでしょうか?

本記事では、日本で購入できるこれまでの著作一覧と、まずはこれを読んでみては?というおすすめの一冊を紹介したいと思います。

(ライター: アール)

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カズオ・イシグロ氏の簡単な紹介

名前:カズオ・イシグロ(石黒一雄)
生年月日:1954年11月8日
出身:長崎県長崎市

1960年、5歳の時に、父親の仕事の都合で家族でイギリスに渡ります。そして、1982年、イギリスに帰化します。若い頃は、プロのミュージシャンを目指し、デモテープをレコード会社に送るなどしていました。しかし、大学では英文学を専攻しており、文学者に進路を変えて今に至ります。

5歳の時にイギリスに来てそのままイギリスで生活していることもあり、日本語はほとんど話せないそうです。しかしながら、流れる日本人の血がそうさせるのでしょうか?個人的な印象ですが、彼の作品には、どこか日本人の感覚に通じるものを感じるのです。

さて、それでは、日本で新品購入可能なイシグロさん作品を紹介いたします。

日本で購入できるイシグロ作品とは?

長編小説

遠い山なみの光
浮世の画家
1982年
1986年
日の名残り
充たされざる者
1989年
1995年
わたしたちが孤児だったころ
わたしを離さないで
2000年
2005年
忘れられた巨人
2015年

短編小説

夜想曲集
2009年

彼の作品全般的に言えるのですが、イシグロ作品は、なんというか、とても落ち着いた印象を受けます。主人公の目線で物語が語られていく事が多いのですが、その語り口は控えめで繊細な描写が独特な雰囲気を生み出しています。

そして、徐々に物語の真実にせまっていくのですが、そこまでの組み立てがなんともいえず素晴らしく、衝撃の体験、心を震わせる体験がきっとできることでしょう。

その表現が受け入れられない人も中にはいるかもしれません。でも私はそんな控えめな語り口調の彼のスタイルが、日本人的な性格・特徴をなんとなく反映しているような気がしていて、お気に入りの作家のひとりです。

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まず最初に読むべきイシグロ作品は?

最初に読むべきイシグロ作品は、ずばり『わたしを離さないで』をおすすめします。原作(英語版)のタイトルは『Never Let Me Go』

これは2010年にイギリスで映画化されました。また、日本でも2016年に、綾瀬はるか主演で、TBSでテレビドラマ化されました。

この作品は衝撃の事実が気になる作品ですので、ネタバレになることはやめておきますが、少しSF要素もまじり、色々と考えさせられる作品です。そして、感情が揺さぶられて、きっと感動することでしょう。

この作品が発売された直後には、TIME誌のオールタイムベスト100に選ばれた作品です。オールタイムというのは、1923年~2005年の間に発表された作品が対象で、そんな数え切れない数の作品の中から選ばれたのです。

ノーベル文学賞受賞作家ですので、流行りにのって読んでみてはいかがでしょうか?

楽天やアマゾンであれば、電子書籍版もありますし、中古品も出回っていますし、気軽に手を出せるかもしれませんね。
楽天で『カズオ・イシグロ』作品をチェック!
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まとめ

イシグロさんの作品は、あの村上春樹も注目しています。もしイシグロさんの新しい小説が出れば、まずは何よりもそれを読み始める。という発言を以前しています。

海外の文学作品にはなかなかなじめないという方もいるかもしれませんが、イシグロさんの作品は、比較的読みやすいと思います。

まずは、「わたしを離さないで」から挑戦してみてはいかがでしょうか?

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