平昌オリンピックで銀メダルを獲得後、一気にファンが急増した宇野昌磨選手。

そんな中、フリーの終盤に披露している「イナバウアーのような技」が話題になっています。

あの技の名前は何なのか、他に類似する技はあるのか?

今回はそこに迫ってみようと思います。

(ライター:myk)

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「イナバウアーのような技」の名前は?

あの技の名前は「クリムキンイーグル」

クリムキンイーグルとは上体を大きく後ろに倒し、つま先を180度外に傾けた状態で行うイーグルの派生技のこと。

つまり、イーグルという別の技のうちの一種なんです!

名前の由来は、ロシアのイリヤ・クリムキンが得意としていたことからきています。

では、イーグルって?

イーグルの正式名称は、スプレッドイーグル。

両足のトウを大きく開き、両足で滑る技です。翼を広げたワシにポーズが似ていることからこう呼ばれています。

スケーティングの名手として知られる小塚崇彦の全身を大きく傾けたイーグルの美しさは、フィギュアファンの間でもすっかりおなじみになっていますね。

イナバウアーとの違いは?

クリムキンイーグルとイナバウアーは、いずれもイーグルの変形技。

つまり、大まかに言えば同じ種類の技ということになります。

ちなみに、イナバウアーは通常足を前後に開き、つま先を180度開いて真横に滑る技。

荒川静香などがやっている、上体を後ろに大きく反らすイナバウアーの正式名称は「レイバックイナバウアー」もしくは「サーキュラーイナバウアー」と呼ばれています。

クリムキンイーグルの難しさ

結構前ですが、宇野選手本人が、テレビでクリムキンイーグルの解説をしていました。


宇野選手いわく、クリムキンイーグルのポイントは「足と体の倒し具合、それをキープする腹筋」

先に「足をすごく倒して体で少しずつ調整」していくのですが、股関節や足首の柔らかさがあるからこそ、苦がなく体を倒すことができるのだそうです。

これには宇野選手を指導する山田真知子コーチ・樋口美穂子コーチも絶賛。

「昌磨は足首や体が柔らかいからできる。体幹も強くないと起き上がれない」とこの技の難しさを強調する発言をしています。

確かに、スローでよく見てみるとスケート靴のエッジが地面すれすれまで傾いています。

クリムキンイーグルは時間にして約4秒と短いですが、そのわずかな間にも非常に高度な技術を使っていることがわかりますね。

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宇野選手にとってクリムキンイーグルとは?

クリムキンイーグルについて、「練習すれば誰でもできると思うが、一応トレードマークかな」と語る宇野選手。

このクリムキンイーグルは、フィギュアスケートの現行ルールでは「コレオグラフィックシークエンス」に分類され演技構成点の一部になるため、単独で点数になるわけではありません。

しかし、クリムキンイーグルは宇野選手にとってプログラムの完成度を高める上で必要な技。

宇野選手の演技を見る上で重要なポイントとなる技であることは間違いないでしょう。

まとめ

実は別の技の派生形だったクリムキンイーグル。

前述のとおり単独で得点になるわけではありませんが、見ていて非常にインパクトがある技ですよね。

クリムキンイーグルは使っている選手こそ少ないですが、先日の世界ジュニア選手権で女子選手でありながら2種類の4回転ジャンプを成功させフィギュア界を驚かせたロシアのトゥルソワ選手も使っています。

フィギュアスケートというとどうしてもジャンプやスピンなどに目がいきがちですが、このように要素と要素の間のエッジを深く使った高度な技をよーく観察してみるのも面白いと思いますよ!

世界選手権でも、宇野選手のクリムキンイーグルに再度注目してみてください!

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