四大陸フィギュア選手権、白熱しましたね!
オリンピックの前哨戦ともなるこの大会で、宇野選手はショートプログラムで1位、フリーでは2位となり総合で銀メダルとなったものの、表情からは納得のいく演技が出来たことをうかがわせました。
2シーズン前にもフリーで使用している『トゥーランドット』。今シーズンはより進化したトゥーランドットで、平昌オリンピック金メダル獲得へ向け勝負します。
(ライター: marilyn)
宇野選手のトゥーランドットは進化したの?前回との違い
宇野選手が今シーズン、フリーに使用している楽曲『トゥーランドット』。2シーズン前にも演じていますが、曲の使い方や振付が進化しているのをご存知ですか?前回のトゥーランドットは?
2シーズン前のトゥーランドットでは曲調に合わせてトウで2度、かわいらしくリズムを取る仕草や、オーケストラのコンダクターが両手を大きく動かして指揮をとる仕草に似た振付もあり、全体的に宇野選手の若さや軽やかさを印象づけた表現になっていました。技術面においても4回転ジャンプはトウループのみで、トリプルアクセルを確実に跳ぶことで得点を伸ばす構成になっていました。
それに対して今回のトゥーランドットは?
今シーズンのトゥーランドットは曲の盛り上がる直前に静止し、一点を見据えて片手を上げ、空のかなたへ向けて大きな夢をつかむような振付で、重厚感と壮大な空気を表現しています。大人の表情を全面的に押し出せるような曲の切り取り方や振付の工夫も随所に見られます。
技術面においても3種類の4回転ジャンプを4度跳ぶ構成で、まさに平昌オリンピック金メダルに向けた“攻め”のプログラムになっています。
宇野選手 トゥーランドットで取り入れた4回転ジャンプの種類
それでは、宇野選手が今シーズンと2シーズン前でそれぞれどのような種類の4回転ジャンプをプログラムに組み込んだのかを見てみたいと思います。2017-2018 シーズン | 2015-2016 シーズン | |
---|---|---|
ルッツ | ||
フリップ | ● | |
ループ | ● | |
サルコウ | ||
トウループ | ● | ● |
たった2シーズンの違いで4回転時代が加速度をつけて到来しましたが、宇野選手の対応力には目を見張るものがありますね。
宇野選手 トゥーランドットのジャンプ基礎点の比較
今シーズンと2シーズン前のプログラム構成を、ジャンプのみに焦点を当てて技術点の基礎点から比較してみましょう。要素 | 2017-2018シーズン (1月四大陸選手権) | 要素 | 2015-2016シーズン (グランプリファイナル) |
---|---|---|---|
4回転ループ | 12.00 | 4回転トウループ+ ダブルトウループ | 11.60 |
4回転フリップ | 12.30 | トリプルアクセル+ トリプルトウループ | 12.80 |
トリプルループ | 5.10 | トリプルアクセル | 8.50 |
ここから演技後半 | |||
トリプルアクセル | 9.35 | トリプルループ | 5.61 |
4回転トウループ+ ダブルトウループ | 12.76 | トリプルサルコウ | 4.84 |
4回転トウループ | 11.33 | 4回転トウループ | 11.33 |
トリプルアクセル+ シングルループ+ トリプルフリップ | 15.73 | トリプルルッツ | 6.60 |
トリプルサルコウ+ トリプルトウループ | 9.57 | ダブルアクセル+ シングルループ+ トリプルフリップ | 10.01 |
合計 | 88.14 | 合計 | 71.29 |
ジャンプのみの技術点の基礎点だけを見ても、16.85もの上乗せをしており、わずか2シーズンでジャンプの難易度がかなりのレベルで上がっているのがおわかりいただけると思います。
2015-2016シーズンのトゥランドット(グランプリファイナル)
2017-2018シーズンのトゥーランドット(四大陸選手権の映像ではありません)
まとめ
いかがでしょうか。同じ楽曲を使用しても、曲の採用部分や振付の変化によってプログラム全体の雰囲気が変わってきます。同じ選手が同じ楽曲で演じるとしても、歳を重ねることによって演技に深みや厚みが増しますよね。また、ジャンプの組み合わせによっても難易度が全く異なるプログラムに変化します。
こうした比較の仕方も、フィギュアスケートを観戦する上での楽しみの一つだと思います。
宇野選手の進化したトゥーランドットを平昌オリンピックでじっくりとご覧ください!
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