世界最速のクルマは何か?

簡単に答えが出せそうですが、実はなかなか難しいものです。

最速といっても色々な指標があります。
例えば、

・最高速度
・レースでのタイム
・加速度

クルマの総合力という意味ではレースでのタイムを競い合いますし、ゼロヨンなどのドラッグレースでは、クルマの加速力を競い合います。最高速度は、一番速い速度が出せるクルマは何か?という事ではとてもわかりやすい指標でしょう。

このような指標の中で、本記事では、加速性能の高いクルマをランキング形式で紹介させていただきます。

また、改造したクルマなどは考えず、自動車メーカーが市販車として販売したクルマの中でのランキングとさせていただきました。

なお、最高速度のランキングも別記事でまとめてありますので、興味のある方は以下の記事も合わせてご覧ください。
世界最速・日本最速の自動車ランキング!【市販車&最高速編】

それでは、早速ランキングを見ていきたいところですが、まずはどんな加速度について着目してランキングを作成したかを軽く説明させていただきます。

(ライター: アール)

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本ランキングの加速度について

本記事は、クルマの加速度ランキングとなります。加速度といっても、どれくらい速い加速力なのかを評価して順位付けする必要があります。

そこで、クルマの加速性能を評価する際、一般的に用いられる指標を採用させていただきました。
日本では、停止から100km/hに達するまでの時間(0-100)を計測することが一般的ですが、アメリカでは、キロではなくマイルです。

今回、CAR AND DRIVERというアメリカに本拠を置く雑誌社のテスト結果を数多く参照しています。そのテストでは、停止状態から60マイル/h(96.56km/h)に達するまでの時間を計測しているのです。

ですので、0-100(キロ)ではなく、0-60(マイル)のタイムを順位付けしてランキングとして紹介しています。

それでは、まずランキング20位から軽く紹介していきましょう。

第20位: 0-60(マイル) 3.0秒の記録を持つクルマ達

・メルセデスAMG GT
・シボレー コルベット Z06

第17位: 0-60(マイル) 2.9秒の記録を持つクルマ達

・フェラーリ 488
・ポルシェ 991 GT3 RS
・マクラーレン 12C

第15位: 0-60(マイル) 2.8秒の記録を持つクルマ達

・テスラ モデルX P100D
・BAC Mono

第11位: 0-60(マイル) 2.7秒の記録を持つクルマ達

・フェラーリ F12tdf
・アキュラ NSX (←ホンダの高級ブランドです)
・マクラーレン 650S/675LT
・日産 GT-R ニスモ

ここまでが11位までのランキングで、日本車が2つ入っていますね(NSXとGT-R)。しかし、残念ながら、10位以内に日本車が入ることはできませんでした。では、どんなモンスターマシンが10位以内にランクインしているのでしょうか?

早速見ていきましょう!!

第9位: アウディ R8 V10 Plus (2.6秒)


2.6秒を記録した第9位は2台あります。最初の1台は、アウディ R8 V10 Plusです。アウディは普通に高級車のイメージはあります。それでも10位以内にランクインしているクルマ達は、アウディが大衆車に見えてしまうようなそうそうたる超高級車メーカーばかりです。そのような中で見事に9位にランクインしました。

5.2Lの自然吸気エンジンで610PSを発生させ、価格は約2900万円です。

エンジン:5.2L V型10気筒
駆動方式:4WD
最高出力:610PS
変速機:7速 S-tronic
車両重量:1454 kg

参照元: http://www.motortrend.com/cars/audi/r8/2017/2017-audi-r8-v10-plus-first-test-review/

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第9位: マクラーレン P1 (2.6秒)


第9位の2台目は、イギリスの自動車メーカーであるマクラーレン・オートモーティブ社が開発したハイブリッドスーパーカー、マクラーレンP1です。P1はPosition 1の略だそうです。

3.8L V8ツインターボ(737PS)に電気モーター(179PS)のアシストが加わり計916PSを発生させます。375台のみの限定生産で、日本での価格は約1億円でした。

エンジン:3.8L V8 ツインターボ
駆動方式:MR
最高出力:916PS (737PS + 179PS)
変速機:7速デュアルクラッチ(SSG)
車両重量:1395 kg

参照元: http://www.motortrend.com/news/mclaren-p1-how-i-set-the-motor-trend-production-car-record/

第7位: ランボルギーニ ウラカン LP610-4 (2.5秒)


第7位は2.5秒で2台あります。まず1台目は、イタリアの自動車メーカーランボルギーニ社のウラカンです。ウラカンはスペイン語で「ハリケーン」を意味します。ランボルギーニといえば超高級なスポーツカーを想像する方も多いでしょう。金額もさることながら、性能も素晴らしいですね。

5.2L V10エンジンから610PS発生させます。価格は約3000万円程。

エンジン:5.2L V10 DOHC
駆動方式:4WD
最高出力:610PS
変速機:7速 DCT
車両重量:1552 kg

参照元: https://www.caranddriver.com/reviews/2015-lamborghini-huracan-lp610-4-tested-review

第7位: ポルシェ 911 ターボS (2.5秒)


第7位2台目はポルシェ 911 ターボSです。ポルシェといえば、カイエン、マカンといったSUVも有名ですが、依然としてスポーツカーのイメージが強いブランドですよね。そのイメージ通り、見事このランキングに登場しています。しかも1台だけではないです。

3.8L 水平対向エンジン(ボクサーエンジン)を用いて580PSをひねり出します。最新のモデルで、2630万円程で手にはいります。

エンジン:3.8L 水冷 水平対向 6気筒 DOHC
駆動方式:RR/ 4WD
最高出力:580PS
変速機:7速 PDK/MT
車両重量:1610 - 1700 kg

参照元: https://www.caranddriver.com/reviews/2017-porsche-911-turbo-turbo-s-first-drive-review

第6位: ブガッティ・ヴェイロン 16.4 スーパースポーツ (2.4秒+)


第6位は、フランスに本拠を構えるブランド、ブガッティが生産したヴェイロン 16.4 スーパースポーツです。このクルマはなんと、市販車で一番(最高速度が)速いクルマとしてギネス世界記録を持っています。その速度431.072キロとなります!
(※なお、このクルマの2.4秒+という記録は、公表されているのが0-100キロの記録で2.5秒となるからです。0-60マイルは0-96.56キロですので実質2.4秒台ということで、2.4秒+という表現させていただきました。)

4L V8を組み合わせた、実質的に8L W16エンジンにより、1200PSという恐ろしいパワーを発生させます。わずか30台の限定生産のクルマです。

エンジン:8L W16 クワッドターボ
駆動方式:4WD
最高出力:1200PS
変速機:7速 セミAT(DSG)
車両重量:1838 kg

参照元: https://www.caranddriver.com/reviews/bugatti-veyron-164-road-test

第4位:ランボルギーニ アヴェンタドール SV (2.4秒)


第4位は2台あります。どちらともまさにスーパースポーツカー!まず最初に紹介するのは、ランボルギーニ アヴェンタドール スーパーヴェローチェ(SV)です。ドアが上に開くの印象的で、これはシザードアと呼ばれます。

6.5L V12エンジンで、最大で750PSものパワーを発生させます。価格は約5200万円程。600台の限定生産となっています。

エンジン:6.5L V12 DOHC
駆動方式:4WD
最高出力:750PS
変速機:7速 セミAT
車両重量:1525 kg

以下の動画の1分58秒あたりで、0-60マイルが2.4秒と説明しています。

第4位: ラ・フェラーリ (2.4秒)


同じく2.4秒での第4位2台目は、ラ・フェラーリです。フェラーリといえばスーパースポーツカーの代名詞といっても良いでしょう。そのフェラーリ社において、エンツォフェラーリの後継モデルとして開発されたのが、このラ・フェラーリで、フェラーリ初の市販ハイブリッドカーでもあります。499台のみの限定生産車です。

6.2L V12エンジンで800PS、さらに、F1の技術を使ったハイブリットシステム「HY-KERS(ハイ・カーズ)」でモーターを駆動、最大163PSをアシスト。合計で963PSを発生させることが可能です。

エンジン:6.2L V12 DOHC
駆動方式:4WD
最高出力:963PS
変速機:7速 DCT
車両重量:1255 kg

以下はラ・フェラーリの走行動画です。7分20秒あたりで、0-60mphが2.4秒だったことを紹介しています。


参照元: http://www.roadandtrack.com/new-cars/news/a25423/ferrari-laferrari-performance-test-numbers-0-60-quarter-mile/

第3位:ブガッティ シロン (2.3秒)


第三位は、ブガッティ シロンです。これは、かつて世界最速を誇ったヴェイロンの後継モデルで、500台のみの限定生産となります。1500馬力という圧倒的なパワー、豪華な内外装、約3億円という車両価格、どれをとってもモンスター級です。(※おそらく世界最高速度の座も、このシロンが奪うのではないかと思われます)

しかし、こんなモンスターマシンでも3位どまりです。おそらく最高速ではトップを狙えるでしょうが、加速に関しては、ただパワーがあれば良いという訳ではないのでしょう。

エンジン:8.0L W16 クワッドターボ
駆動方式:4WD
最高出力:1500PS
変速機:7速 DCT
車両重量:1996 kg

以下は320キロまでの加速動画です。わずか16秒で320キロ、新幹線の営業最高速度に到達です。(※この動画は60マイル2.3秒を達成したものではありません)


参考元: https://www.caranddriver.com/bugatti/chiron

第2位:テスラ モデルS P100D(2.28秒)


第二位は、なんと!というのも少し失礼かもしれませんがテスラです。テスラの モデルS P100Dです。テスラも高級車のイメージがありますが、超高額なスーパースポーツカーに比べればまだ一般の人が手が出せる範囲の高級車ではないでしょうか。スーパースポーツカーがランキングを席巻している中で、ずいぶんと健闘したのではないでしょうか?

テスラは純粋な電気自動車で、一番スポーティなモデルでこの記録を達成しました。2.28秒を記録した車両は、モデルS P100D ルーディクラスモードというオプションを追加したもので、アメリカでの価格は約1680万円くらいでした。他のランキング上位車に比べると随分安く感じますね(十分高いですが...)。そしてこのランキング上位では、唯一、限定生産ではありません。

エンジン:2モーター
駆動方式:電動AWD(全輪駆動)
最高出力:760PS
車両重量:約2000 kg

参照元: http://www.motortrend.com/cars/tesla/model-s/2017/2017-tesla-model-s-p100d-first-test-review/

第1位:ポルシェ 918 スパイダー(2.2秒)


第一位に輝いたのは、ポルシェ918スパイダーです。このクルマはハイブリッドカーなのですが、4.6L V8エンジンで608PS、モーターで追加の279PS、合計で最大887PSを発生させる事が可能です。

918にちなんでか、918台のみの限定販売で、価格は約1億円でした。

エンジン:4.6L V8 ツインターボ+2モーター
駆動方式:4WD
最高出力:887PS
変速機:7速 DCT
車両重量:1634 - 1704 kg

参照元: https://www.caranddriver.com/features/the-2015-porsche-918-spyder-is-the-quickest-road-car-in-the-world-feature

まとめ

世界最速の加速性能を持つクルマ達を紹介させていただきました。やはり、価格が1億円を超えるようなスーパースポーツカーがランキング10位以内を占めていますね。

そんな中、健闘したのはテスラでした。加速性能においてのコストパフォーマンス1位はテスラと言って良いでしょう。

日本車は、残念ながら10位以内に入ることはできませんでした。しかし、GT-R、NSXはスーパースポーツカーメーカーではないので、だいぶ健闘したと言って良いでしょう。

さて、1位のポルシェ918スパイダーは、わずか2.2秒で、停止状態から約100km/hまで加速可能です。恐ろしい加速性能ですが、一般人には、それがどの程度の加速力なのか想像できないと思います。

でも、そんな加速力を体験する方法があります!

ジェットコースターです(笑)。
富士急ハイランドのド・ドドンパは、停止状態から1.56秒で180km/hまで加速します。ポルシェ918スパイダーなんて目じゃないです(笑)。興味のある方は是非挑戦してみてくださいね!

最後までお読み頂きありがとうございました。

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