こんにちは!今年ももう寒くなり、あっという間に冬になりそうですね。
そこで今回の記事では、クリスマスに聴きたいおすすめのクラシック音楽について書きたいと思います。
まず、クラシック音楽の起源は、教会でイエスキリストに捧げる聖歌でした。
そして、クリスマスとは、イエスキリストの生誕を祝うお祭りです。
なので、広義的には、ぶっちゃけ…どのクラシックを聴いてもクリスマスにふさわしいと言えます。
以上。
…というのは冗談として!笑
そんなクラシックの中でも、特にクリスマスにおすすめの曲を、厳選してお届けしていきたいと思います。
気になる曲があれば、是非聴いてみてくださいね♪
(ライター: へるみん)
目次(タップでジャンプ)
(1)コレッリ『クリスマス協奏曲』
コレッリはバッハの少し前の時代に活躍した、イタリアの作曲家です。ヴァイオリニストでもあった彼は、ヴァイオリンを中心とした曲を多く作りましたが、その中でも一番有名なのが、12曲からなる「合奏協奏曲集」です。
その中でも特に有名なのが、今回紹介する、第8番目ト短調op6-8『クリスマス協奏曲(コンツェルト)』です。
コレッリ自身が、キリスト降誕の夜のためにと書き記している通り、クリスマスの真夜中のミサ用の曲として演奏されました。
短調で作られているので、全体的にもの悲しい雰囲気で、日本人のクリスマスの感覚とは少々合わないかもしれませんが、第三楽章と第六楽章は明るい曲調になっています。
(全曲)
(第三楽章)
(第六楽章)
(2)チャイコフスキー『くるみ割り人形』
クリスマスシーズンになると、ヨーロッパのあちこちの劇場で上演される、バレエ音楽「くるみ割り人形」。ご存知の方も多いかと思いますが、改めてあらすじをご紹介します。
その家の娘、少女クララは、お客の一人から「くるみ割り人形」をプレゼントされます。夜、みんなが寝静まってから、クララは人形のベッドに寝かせたくるみ割り人形を見に来ます。
ちょうど時計の針が12時を打つと、なんとクララの体は人形ほどの大きさになってしまいます。
そこに、はつかねずみの大群が押し寄せてきます。対するは、くるみ割り人形の指揮する兵隊人形たち。
最後は、はつかねずみの王様と くるみ割り人形の一騎打ちになりますが、あわやというところで、クララがスリッパをつかみ投げつけ、はつかねずみは退散します。
倒れたくるみ割り人形が起き上がってみると、凛々しい王子になっていました。王子はクララを、お礼に雪の国とお菓子の国に招待し、二人は旅立ちます…。
なんとも夢があり、可愛らしく楽しいストーリーですね。お話を演出する音楽もまた、そのように可愛らしく楽しい雰囲気の曲となっています。楽しいクリスマスを過ごすのにピッタリの一曲です。
・日本を代表する指揮者の小澤征爾さんと、ヨーロッパを代表するベルリンオーケストラの名共演をどうぞ。
・子供向けですが、ストーリーが分かりやすい動画となっています。曲も流れます。
(3)アヴェ・マリア
お次は、何人もの偉大な作曲家たちが作曲に取り組んだ、壮大なるテーマ『アヴェ・マリア』を、それぞれ聴き比べてみるのはいかがでしょうか。
アヴェマリアは直訳すると「こんにちは、マリア」や「おめでとう、マリア」で、またそこから転じて、この一文にはじまるキリスト教の聖母マリアへの祈祷を表します。
その祈祷文である歌詞は、以下の通りです。(口語和訳・公式)
主はあなたとともにおられます。
あなたは女のうちで祝福され、
ご胎内の御子イエスも祝福されています。
神の聖母マリア、
わたしたち罪びとのために、
今も、死を迎える時も、お祈りください。
アーメン。
まず最初に、クラシック音楽の起源である、キリストに捧げるためにつくられたグレゴリア聖歌の演奏を。
次に、 23人の作曲家によるアヴェマリアを集めてみました。やはりそれぞれ違います。聖母マリアという同じテーマから、このような様々な曲が作られることに、人間の多様性を感じます。
基本的には歌で、時々楽器の演奏のものを選びました。
順不同です。
・リスト
https://youtu.be/yomvt_87nSI
・モーツァルト
https://youtu.be/8O_Hcziyx2M
・フォーレ
https://youtu.be/P6HyWvrsZgg
・エルガー
https://youtu.be/OMC5SKEccYE
・ホルスト
https://youtu.be/SKFce4VbUSw
・ストラヴィンスキー
https://youtu.be/U-iuiBkm8n8
・コダーイ
https://youtu.be/RldXvTgo5bI
・カッチーニ
https://youtu.be/x2ibR0puNk4
・メンデルスゾーン
https://youtu.be/sKthQalxExY
・フランク
https://youtu.be/3yvu5yJaUKM
・サン=サーンス
https://youtu.be/kowknsadqHk
・ドヴォルザーク
https://youtu.be/lA1i9Fs_0xE
・ヴェルディ
https://youtu.be/PJKUgW0RmmI
・ジョスカン・デ・プレ
https://youtu.be/pMwz-XPfFC8
・トマス・ルイス・デ・ビクトリア
https://youtu.be/YXyqPDU0_fM
・グノー
https://youtu.be/Px-iZruVydk
・ロッシーニ
https://youtu.be/v4PQpDUIgJw
・アルカデルト
https://youtu.be/yjAiGMAUQto
・シューベルト
https://youtu.be/zAaJzTWX_Io
・パレストリーナ
https://youtu.be/XGuUD20Hbgg
・ブルックナー
https://youtu.be/LVBGGOSm4jc
・ブラームス
https://youtu.be/_Rb1SUHIr8I
・トスティ
https://youtu.be/_fDh2rdf4fc
(4)モーツァルト『アヴェ・ヴェルム・コルプス』
アヴェマリア編、お疲れ様でした。
少々長かったですね…!
同じく「アヴェ」つながりで、モーツァルトの傑作のひとつ、3分ちょっとと短いこの曲で、休憩にいたしましょう。
こちらの曲も、様々な儀式で歌われる教会音楽で、「アヴェ・ヴェルム・コルプス」とは「めでたし まことの御体」という意味です。
歌詞は以下の通りです。
生まれ給いしまことのお体よ。
人々のため犠牲となりて
十字架上でまことの苦しみを受け、
貫かれたその脇腹から
血と水を流し給いし方よ。
我らの臨終の試練をあらかじめ知らせ給え。
優しきイエスよ。
慈悲深きイエスよ。
マリアの子イエスよ。
アーメン。
この曲は、モーツァルトの最期の年となった1791年に、ウィーン郊外の温泉保養地バーテンで作曲されました。
モーツァルトの妻は病弱で、その地で療養生活を送っていましたが、そのとき世話になった教会の合奏指揮者であった友人へのお礼として、モーツァルトは、この曲をプレゼントしました。
そして、この半年後、モーツァルトはこの世を去ります。
感謝と愛に満ちた、モーツァルトが最後に完成させた教会音楽曲を、どうぞお聴きください。
(5)J.S.バッハ『クリスマス・オラトリオ』
本記事のトリを飾るのは、教会音楽の父バッハによる、その名も「クリスマス・オラトリオ」です。まさしくこの曲は、クリスマスシーズンに教会で演奏することを目的に作られた、筋金入りのクリスマス曲です。
演奏時間は約2時間半で、ドイツ語の歌詞による全6部64曲からなる超大作。
当時演奏する際は、クリスマス(12月25日〜1月6日)のうち、日曜と祝日の計6日間に、全6部を、1日1部ずつ行うこと、とされていました。
(現代のコンサートなどでは、休憩をはさんで一度に演奏するのが一般的です。)
ドイツ語が分かるとより楽しめそうですが、言葉が分からないことで、逆に音楽の力をそのまま感じ取れるような気がします。(ポジティブに!笑)
(前半)
(後半)
他バッハのおすすめ曲
「主よ人の望みの喜びよ」
「最愛のイエスよ、我がここに集いて」(パイプオルガンの演奏で)
こちらも是非、併せてお聴きくださいね。
最後に
いかがでしたか?
クリスマスも、クラシック音楽も、どちらもヨーロッパが本場なので、とても相性の良い組合わせなのです。本格的で、より本場に近い、ちょっと上級者向け(?)なクリスマスを過ごせそうです。
また、クリスマス当日に向けて、今から自分だけのプレイリストを作っておくのも、ワクワクして楽しいかもしれませんね!
みなさま、今年も素敵なクリスマスを過ごされますよう♪
Merry Christmas!
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